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院長インタビュー
2017年に大阪府西成区に開業した天下茶屋あみ皮フ科クリニック。6人の医師が在籍し、それぞれの得意な分野を活かしたチーム医療体制が整っているほか、オンライン診療にも力を入れており、全国の患者様を診察しています。そんなあみ皮フ科クリニックで院長を務める山田先生に、医師を目指したきっかけや診察時に大切にしていることなどをお聞きしました。
なぜ医師になろうと思ったのですか?interview01
私はもともと研究職に就いていて、大阪大学で解剖学を教える教員でした。そのとき娘が生まれたんですが、乳児湿疹がひどく、どこの病院に連れて行っても「これを塗っておいてください」と薬を処方されるだけ。なぜ娘がこういう状態になっているのかも分からず、症状の改善があまりみられなかったことに、もどかしさを感じました。医学の研究に携わっているのに、自分は娘の症状のことも、薬のことも分からない。それと同時に、症状のことを皮膚科の医師に詳しく聞けなかったり、薬の使い方について悩んでいる人が多いことを知りました。医学の研究を通してたくさんの人を救いたいと思い医師を志しましたが、目の前の患者さん一人ひとりに全力で向き合う医師になりたいという思いが強くなり、一念発起して皮膚科の医師に転身しようと決心しました。
患者様と接するときに心がけていることはありますか。interview02
治療プランを立てるために患者さん自身のことをたくさん知りたいと思っています。「お仕事は何をしているんですか」「お家に何人で住んでいますか」など、診療に必要だと感じることはどんどんお話を伺うようにしています。患部を診るのはもちろんですが、患者様一人ひとりによって、どんなペースで治療を進めていきたいのか、どんな薬が合うのかは違うものです。薬を処方するときも、ただ出しっぱなしにしないで、薬を使う意味やどういう風に薬を使うと効果的なのかについても、しっかりと伝えるようにしています。
この仕事をしていて、やりがいを感じられる瞬間はどんなときですか?interview03
やはり患者様から「症状がよくなりました」と言ってもらえた週間は、医者冥利に尽きるなと感じます。なかには大学受験や就職試験の前に、ストレスでじんま疹が出たり肌が荒れたりして気持ち的にも落ち込んでいた患者様が、後日「受かりました」と、私の元へわざわざ報告に来てくださったこともあります。お話を聞いたり、薬を処方したりすることでしか応援できませんが、患者様のチャレンジに対して、その支えの一つになれたことをとても嬉しく思いました。
先生は勤務医時代にアトピー性皮膚炎の患者様をたくさん診ていらっしゃったとお聞きしました。interview04
私が勤務していたのは、全国からアトピー性皮膚炎の患者様が集まってくる病院で、薬よりも生活指導に重きを置き、「患者様との対話を大事にする」という治療方針を心がけていたところだったんです。対話を重ねて患者様のことを深く理解しようとすれば、肌のほんのわずかな変化にも敏感になっていく。そういう心がまえで多くの患者様を診てきた経験は、今の診療にも活きていると思います。症状の変化に違和感があれば、適当に薬を出すのではなく一旦立ち止まって、自分の見立てをきちんと検証してみる良くなった時だけでなく悪化した時も目を逸らさず、自分が主治医としてしっかり診ていくという気持ちで、いつも診察をしています。
今後の展望について何か考えていらっしゃることはありますか。interview05
ご縁あって天下茶屋で開業をし、往診もできる範囲でしていますが、西成区全体で見れば、まだまだ必要な医療が行き届いていないところもあります。
当院だけでは難しいかもしれませんが、周囲の医療機関と協力しながら、これからも地域の医療に貢献していきたいと思います。
また、一緒に働くスタッフとも診療を通してともに刺激しあい、成長していける関係を築いていきたいです。ライフステージの変化によってキャリアアップを諦める医療従事者もいますが、当院では子育てと両立しやすい職場環境も用意しています。地域、そして全国の皮膚科医療に貢献していきたいというスタッフをさらに募って、引き続きチーム体制で患者様の健康を見守っていきたいと思います。
最後にサイトをご覧になっている方へメッセージをお願いします。interview06
クリニック名にしている「あみ-ami-」は、フランス語で「友人」という意味です。
患者様にとって、友人のような存在になれたら、そんな思いを込めて「あみ皮フ科」と名付けました。開院当初から、その思いは変わっていません。
ちょっとしたことでも気になったことがあれば、友人の家を訪ねてくるような感覚でご気楽に来院していただければと思っております。どのようなことでもお気軽にご相談ください。